うちの子は、家で勉強できないんです。
うちの子は宿題を全然しません。などのご相談をお受けすることがよくあります。
やる気がないから、勉強しない。
頭がよくないから、勉強しない。とお話される保護者の方も時にはいらっしゃいます。
しかし、こどもにとって否定的な言葉は見えない大きなストレスとなります。
私は小学生・中学生・高校生の頃は親に反発してばかりいました。何を言われても反発し、親の事が好きと思った事は一度もありませんでした。今、考えると寂しいかったのだと思います。
振り返ってみると、私の母は毎日怒ってばかりで否定的な言葉ばかり話していました。父は、無関心で一度も話を聞いてくれませんでした。
私は自己主張をすることをだんだん諦めました。
大人になるにつれて、友人や大切な大人の方々に支えられ、無事に大人になりました。そこで、私の経験からこども達が幸せになる環境をつくりたいと思い、塾を開業しました。
子供は否定ばかりされると、自分をダメな人間だと感じてしまい、自己肯定の低い人間になってしまうそうです。自己肯定が低いと、あきらめの早い人になると言われています。
諦めが癖になると、挑戦しないように言い訳を始めたり、努力ができないようになります。宿題ができないのも、持続する力はまだ身についていないからだと思います。
親子関係はこどもの自己肯定を高め、積極的に自分で物事を考えれるようにするための大事な環境だと思います。親子関係がいいと、友人関係や学校での関係も良くなると言われています。
京都大学の研究によると、12歳から15歳の間は、好奇心が増え、自我を探し始めるように、脳が変化していくそうです。なので、反抗したり、怒りやすくなったりしても受け止めてあげるのが大事です。
そのめまぐるしい中で、宿題をしない生徒についての解決のポイントがあります。
ポイントは、2点あります。
親子関係が良好である家庭は、こどもが安心して家で時間を過ごせることができるので、安心を外に求めないようになります。外に安心を探してしまうと、悪い影響を受ける可能性もあります。夜遊びや飲酒や暴力沙汰などに巻き込まれてします可能性もゼロとは言えません。
勉強の工夫って親がするの?って思うかもしれませんが、家族が助けてあげるのも大事です。
ここで「宿題やりなさい」「遊んでばかりいないで」などの否定的な言葉はやめましょう。まずは、話を聞いてあげ、共感をしてあげましょう。共感をしてあげることで、ちゃんと尊敬して話をきいてくれていると感じてもらえます。 その後に優しく勉強を促してみましょう。例えば、「一問だけやれば見てほしい。一問やったら、ゲームしてもいいから」のように、勉強に対する最初のハードルを一つ下げてあげる事が大事です。
よくこの言葉をきいた事があるのではないでしょうか。「やり始めるまでが面倒くさい。やれば、なんとでもない。」
これは、こどもだって同じです。やり始めるまでが大きな壁なのです。なので、一緒にその壁を取り除いてあげましょう。
脳科学の研究によると線条体という場所にやる気スイッチがある。少しの成功がスイッチをいれるコツであり、一問だけやろうっと目標を立て、一問成功させることでスイッチが入りやすいのです。
面倒だと感じる事もあるかと思います。時には、イラついて否定的な言葉を投げかけたくなることもあると思いますが、そこ今だけの辛抱であり、ここがお子さんにとって大事な過程なんだと言い聞かせましょう。